シオン「初めまして。僕はシオン・マクドールだ。今日は君と話をするために、こうして場を設けさせてもらった(にっこりリーダー笑顔)」
アルド「僕の名はアルド(にこ)。ずっと一人だったから、あんまり人との会話に慣れてなくて失礼なことを言ってしまったらごめんね」 コウリ「(二人の対談を影からこっそり見守りつつ実況中継をさせて頂きますコウリです。アルドさんは気づいてないみたいですが、シオンさんの態度が怖いです…)」 シオン「………(背が高いな…)(値踏みするようにアルドを上から下まで眺め)…まずはこれを見てもらいたい(右手の手袋を外して紋章を見せ)」 アルド「……えっ、これはテッドくんの紋章…!(キッと視線を鋭くし)テッドくんはどうしたんだっ!!」 シオン「(ここで怒るか…)……テッドから託されたんだよ」 アルド「託された?」 シオン「そう。テッドは僕の親友だ。テッドからこの紋章を守って欲しいと頼まれた」 アルド「そうか、良かった…安心したよ(安堵の笑みが広がる)」 シオン「……悔しくないのか?」 アルド「(きょとん)悔しい?何が?」 シオン「……君のことはアスから少し聞いている。紋章が魂を喰らうことに脅えていたテッドは、誰も近寄らせようとはしなかった。だけど君だけは、どんなに冷たくされても屈託無くテッドに話しかけてたそうじゃないか。君はテッドと親しくなりたかったんだろう?ずっと自分を拒否していたテッドに親友が出来たと知ったら、多少悔しさとか嫉妬心が生まれるものだろう?」 アルド「僕はテッドくんに、一人じゃなくて皆と一緒に、普通に笑って欲しかっただけだから……勿論仲良くなれたらいいなと思ってたけど、僕は嫌われてたみたいだし…。だからテッドくんに、シオンくんという親友が出来たって聞いて凄く嬉しいんだ。テッドくんの親友になってくれてありがとう(にこ)」 シオン「…………」 コウリ「(うーむ、アスに引き続き、アルドさんも天然入ったちょっと変わったキャラのようです…。僕がアルドさんの立場だったら、絶対ヤキモチ妬くけどなー)」 アルド「テッドくんはシオンくんと一緒の時は笑う?一人で寂しそうにしてることは無い?ああ、紋章を託すほど信頼していたシオンくんと一緒で、テッドくんが泣くことはないよね」 シオン「……テッドはよく笑う奴だよ(だけど時折寂しそうな顔はしてたっけ、と自分の無力さに気づいて歯痒くなる)」 アルド「テッドくんは今幸せなんだね……良かった。それだけが心残りだったんだ」 シオン「心残り?」 アルド「テッドくんの忠告を聞かず、僕は彼に付いていって命を落としてしまったから……」 シオン「……」 アルド「テッドくんは優しいから、きっと自分を責めたと思う。悪いのは僕なのに。彼は悪くないのに。もしもう一度会えたら、絶対謝りたいと思っていたんだ」 シオン「………テッドに会うかい?」 アルド「え、会えるの?」 コウリ「(うわーっ、シオンさんが敵に塩を送ってる!凄い珍しい光景ですっ。アルドさんの天然純真無垢さに、嫉妬心より良心が勝った模様!)」 シオン「別室にいる。呼んで来るよ」 アルド「ありがとう!ありがとう、シオンくんっ(耳と尻尾が見えそうな程嬉しそうに)」 シオン「……少し待っててくれ(部屋を出て行く)」 暫くして1テッド入室。 アルド「テッドくん!(ぱああっ)本当にテッドくんだ…また会えるなんて夢みたいだよ…」 テッド「(アルドの態度に苦笑しつつ)変わってないな、アルド。まあ、あの時のままなんだから当たり前か…。うん、俺もこうしてお前と会えて嬉しい。お前には色々言わなくちゃいけないこともあるしな」 アルド「言わなくちゃいけないこと?……あの、今テッドくん、嬉しいって言った…?」 テッド「ああ。もうお前を避ける必要がないからな(にっと笑って)」 シオンが隠れているコウリの隣へやってくる。 コウリ「(あれ、シオンさんも来たんですか?やっぱり気になりますよねぇ…)」 シオン「(煩い)(ぶすー)」 コウリ「(……機嫌悪いなぁ…)」 カメラは再びアルドとテッドを追う。 アルド「(驚き)……テッドくん、僕のこと嫌いだったんじゃ…」 テッド「それも言わなくちゃいけないことの一つだ。お礼と謝罪。……ずっとひどい態度を取ってて悪かった。お前の存在に俺は救われてたよ。本当に感謝してる。……ありがとう…(ふわっと笑って)」 アルド「テッドくん……(テッドの笑顔にじーん)」 シオン「(……)(必死に感情を押さえつけ)」 コウリ「(怖い…)」 アルド「そんな風に言って貰えて嬉しいよ……僕、ずっとテッドくんには嫌われてると思ってたから…。あ、僕もテッドくんに謝りたかったんだっ。危ないって忠告されてたのに、無理矢理ついていってあんなことになっちゃってごめんね…。テッドくん、僕が死ぬ時泣いてくれたよね……不謹慎だけど嬉しかったんだ…」 テッド「馬鹿。何でお前が謝るんだよ……ひどい目に会ったのはお前の方だろ。お前、お人よし過ぎるよ…俺なんか庇って、それで自分が死んでおきながらまだ俺のこと心配してる…(瞳が潤んだのを見られないよう俯き)」 アルド「テッドくんは、自分に近づくなって何度も忠告してくれたよ…。それを守らなかったのは僕で、その結果テッドくんを傷つけてしまった。…ごめんね」 テッド「……(俯いたままアルドの服の裾をぎゅっと掴み)…お前を失いたく、なかった…」 アルド「テッドくん……」 シオン「(ぴきっと頬が引きつる)」 コウリ「(うわーん、怖いよーっ/泣)」 テッド「だから逃げたのに、お前は何処までも俺を追ってきて……見つかった時はしまったと思ったけど……でも嬉しかったんだ」 アルド「(奮える肩を抱こうとして、してもいいものか悩んでいる)」 テッド「あの時にお前を突き放していれば、お前を死なせずに済んだのに…ごめん。本当にごめん(アルドの胸に頭を押し付け。頬を涙が伝う)俺の我侭が…お前を殺した」 アルド「そんなことないよ!僕が死んだのは僕が弱かったからで………これじゃ堂々巡りだね。もう止めよう(背中をそっと撫で)」 シオン「(いらいらいら)」 コウリ「(僕もう逃げてもいいでしょうか……/涙)」 アルド「ねえ、テッドくん。僕は自分の人生に後悔してないよ。あの船に乗って、テッドくんと出会えてよかったと思ってる」 テッド「(涙に濡れる顔を上げ)何で…」 アルド「(にっこり)僕はテッドくんが好きなんだ」 テッド「……アルド…」 シオン「(強く組んだ手が怒りで震えている)」 コウリ「(こそこそと出口の方へ)」 シオン「(逃げるな)(襟足がしっ)」 コウリ「(うわーん、見逃してくださいー)」 テッド「………俺も、お前のこと好きだよ(涙を拭いて微笑み)」 アルド「ありがとう(にこ)嬉しいな。会わせてくれたシオンくんに感謝しなきゃ。テッドくん、凄く変わったよね。それってシオンくんのお陰かな」 テッド「ああ。シオンのお陰で、俺は笑えるようになった」 アルド「良かった……本当に良かった。シオンくんに、もう一度お礼が言いたいな」 テッド「もう一度?」 アルド「テッドくんと友達になってくれてありがとうって」 テッド「…………いいんだよ、お前がそんなこと言わなくても(照れ隠し)」 アルド「そう?でもやっぱりシオンくんには感謝してるし……」 テッド「もう一度ってことは、さっきも言ったんだろっ。だからもう黙ってろ!」 アルド「じゃあ面と向かって言うのはやめとくよ。でもこっちは言わせてね。シオンくん、テッドくんに会わせてくれてありがとう。もういいよ」 シオン「!!」 テッド「えっ!?(慌てて辺り見回し)」 コウリ「(えっ、気づかれてたっ!?)」 シオン「(姿を現し)気づいてたのか……(渋面)」 テッド「シオン……お前、覗き見なんて質が悪いぞ…(睨み/恥ずかしい)」 アルド「もう一人、そこにいるよね」 コウリ「わわっ、僕もバレてましたか……どうも、初めまして。コウリといいます(ぺこり)」 アルド「僕は気配に敏感なんだ。初めまして、コウリくん。ごめんね、黙っていようかとも思ったんだけど、どうしてもシオンくんとテッドくんが並んでるとこが見たくなって…」 シオン「……並んでいる所?」 アルド「(にこ)テッドくんが、シオンくんの隣で笑ってるとこが見たいんだ」 テッド「アルド……」 アルド「見せてくれる?そうしたら安心できるから」 シオン「……(テッドの手を取る)」 テッド「(握られた手と、シオンとアルドを交互に見て)…………(最初はぎこちなく、やがて最高の笑顔で笑う)」 アルド「ありがとう…(満足げに微笑み)。シオンくん、テッドくんを幸せにしてあげてね。じゃあ僕はもう帰るから……(背を向け)」 テッド「アルド!!」 アルド「ん?(振り返り)」 テッド「〜〜〜っ……ありがとう!お前が居たから、俺はこうして笑えるようになった。お前がいなかったら、きっと俺はシオンからも逃げ出してた。シオンと友達になれたのはお前がいたからだ。ありがとう!!」 アルド「テッドくん……(じーん)」 シオン「……そういう事なら、僕もお礼をしておかなきゃな。アルド、テッドが辛い時に傍にいてくれてありがとう。テッドをもう二度と一人にはしない。……誓うよ(真っ直ぐアルドを見据えて微笑む)」 アルド「(微笑)頼んだよ。それじゃ…」 アルド退室。 シオン「……いい人、だね」 テッド「ああ……」 コウリ「(カメラに向かい実況体勢)(アスに引き続き、アルドさんも憎めないタイプだったようです。しかしその心中が複雑なことは、推して測られます。あんな光景を見せられちゃねぇ…)」 シオン「……彼のこと好きだったの?」 テッド「(こくりと頷き)あいつは俺が欲しかったものをくれたんだ…」 シオン「……それは僕のことを好きな気持ちと同じもの?」 テッド「(シオンに向かって微笑み)同じじゃない。お前への「好き」は友情、愛情全部ひっくるめたものだからな。そんな風に思うのはお前だけだ」 シオン「…………(アルドへの気持ちは、友情なのか愛情なのか訊きたいが怖くて訊けない)」 テッド「さ、俺たちも帰ろうぜ。コウリも毎度お疲れさんだな(苦笑)」 コウリ「もう諦めてます(苦笑)ではここらで〆の一言を。血を見る事になるかと心配してましたこの対談、予想に反して感謝の飛び交う暖かい対談となりました!アルドさん嫌いの坊テ派の皆さん、アルドさんを少しは好きになっていただけましたでしょうか。「シオンの丘」での坊テ、アルテドはこのスタンスで参ります!これからもよろしくお願い致します〜」 シオン「……(アルテドの言葉にやはり眉が寄る)」 テッド「(やぶ蛇にならないよう、シオンの手を引いてさっさと退室)」 アルドと1テッドと坊の会話は、お話では絶対書けないので対談に持ってきました。 この三人の会話は、凄い書きたかったんで嬉しい〜。 アルドって本当いい人だよね…これで24歳……可愛いよなぁV テッドのアルドへの気持ちが何なのかは内緒(笑)いずれお話で書いて行きたいです。 |