笑顔って人を幸せにしてくれるよね。
ちょっとした気まずい雰囲気も、笑顔一つですぐにいつもの二人に戻れる。
よかった。怒らせちゃったかなって心配だったんだ。
大好きな君の事、絶対に傷つけたくないよ。


僕と彼とは好きになるものが似てる。
天気が良くて、ピクニックに行こうって誘いに行ったら、「俺もそう思ってた」って言ってくれるし。
雨が降ってつまんないなって思ってたら、彼が遊びに来てくれた。
雨上がりに虹を見つけた時は、ほとんど同時に家を飛び出して。
綺麗だねって二人して、虹が消えるまでずっと空を眺めてた。
同じ物を見て、同じように感動してくれる友達って、彼しか知らない。


僕にはずっと友達がいなかった。



だからね、彼が僕のたった一人の友達。
初めて「親友」って言葉を使った時、凄くドキドキしてたんだ。
嫌な顔されたらどうしようって。
人懐っこい彼は誰とでもすぐに仲良くなれるから、僕以外にも彼と親しくしたいって思ってる奴は一杯いる。
その中で、彼が僕を一番に選んでくれたら…親友って言ってくれたら、どんなに幸せだろう。
ねえ、僕は君にとってどれくらい大事な友達?


「ああ、そうだな。親友」


―――凄く、嬉しかった。
いいの?僕は図に乗っちゃうよ?
今まで君が出会ってきた全ての友達の中で、僕が一番って思っちゃうよ。
アレンとグレンシールのように、君の隣には僕がいるのが当然って、周りのみんなが思ってくれるように、いつも君の傍にいるから。
僕はこれからもずっと、君と一緒だよ。
だって君は僕を受け入れてくれた、初めての友達。


ねえ、だから。
僕にも君を受け入れさせてくれないかな。
時々見せる寂しそうな顔の理由…聞かせてくれないかな。
どんなに時間がかかっても、待ってるから。
君が僕に全部打ち明けてくれる日を待ってるから。
僕は君の痛みも全部受け止めたいんだ。


だって。
僕達は親友だろう?





沈む太陽

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